第35回 日本臨床スポーツ医学会学術集会 参加報告
大学 波多野泰三
今回2024年11月16-17日に開催された第35回 日本臨床スポーツ医学会学術集会(以下、臨スポ)に参加しましたので報告いたします。
開催は新潟県新潟市の新潟コンベンションセンター、通称朱鷺メッセでした。11月の新潟ということで気温が低くないかと心配していましたが、実際には新潟駅についた時から予想外に暖かく、会場まで歩くと汗ばむ程度の気温でした。臨スポは様々なスポーツに関する報告が集まる会で、スポーツ庁の室伏長官のご講演から、内科、婦人科系に関する演題や近年普及している”e-スポーツ”に関するセッションもあり演題内容の種類は多岐にわたります。整形外科のみの内容以外も豊富であり新鮮な経験でした。
今回、私は「ラグビーリーグワン1チームの1シーズンにおける肉離れ再発の4例」という演題名で一般口演発表を行いました。内容は、自分がチームドクターとして所属するラグビーリーグワン “クリタウォーターガッシュ昭島”での肉離れ再発例に関しての報告でした。
スポーツに関わった活動がないと通常の整形外科外来ではあまり多く接することがない肉離れですが、再発例は特にアスリートにとって苦しい時間が長くなってしまうため再発予防も含めて今後は数シーズン分の肉離れに関して調査していきたいと考えております。また、クリタからは現在川口工業総合病院で勤務をされている吉田龍先生も「リーグワン1チームの2シーズンにおける脳振盪発生プレーの検証」という演題名で発表をされました。2題ともご指導いただいた大関先生にはこの場を借りて御礼申し上げます。
もちろん医科歯科改め、東京科学大学同門の先生方もたくさん発表や座長をされておりました。運動器外科学の古賀教授はスポーツ障害予防に関してのご講演をされていました。自分自身の演題発表とかぶる時間もあり、一部しか拝聴できませんでしたが非常に勉強になりました。また運動器外科学大学院生の萩原怜奈先生は昨年に続き、シンポジウム「Young Member’s Meeting」で若手スポーツドクターの立場から発表していました。スポーツドクターになりたいけど、なれないなどの悩みをもつ若手の先生方に向けたものでありとても感銘を受けました。
最後になりますが、今回臨スポに参加してスポーツ分野の様々な研究や発表に触れさせていただきました。普段はなかなかお話できないよう先生ともお話する機会があり研究、調査をより一層頑張ろうと思いました。