Spine Week Japan 2025 参加報告
九段坂病院 元吉貴之
このたび、2025年10月30日から11月1日まで、幕張メッセで開催された「Spine Week Japan 2025」に参加してまいりました。Spine Week Japan 2025は、脊椎に関連する計7学会が合同で開催された大規模学術集会であり、
- 第59回日本側弯症学会(JSS)
- 第34回日本脊椎インストゥルメンテーション学会(JSIS)
- 第28回日本低侵襲脊椎外科学会学術集会(JASMISS)
- 第15回最小侵襲脊椎治療学会(MIST)
- 第15回日本成人脊柱変形学会(JSASD)
- 第12回日本脊椎前方側方進入手術学会(JALAS)
- 第6回BioSpine Japan研究会
が同時開催されるという、日本でも前例の少ない試みとなりました。通常であれば、これらの学会は年間を通して別々に開催されますが、今回は「Spine Week」として幕張に集約された形となりました。
この学会集約の背景には、日本脊椎脊髄病学会によるアンケート調査があるようです。その結果、学会参加の負担が大きいという意見が多方面から寄せられ、とくに世代間で意識の違いが見られたと伺いました。ベテラン医師が学会を「自己研鑽の場」と捉える一方で、若手医師は「労働の場」と感じる傾向が認められたそうです。そのような声を踏まえ、学会をある程度集約する試みとして今回の合同開催が企画されたとのことです。
会場は11のホールに分かれており、各分野で活発な議論が展開され、まさに脊椎診療と研究の現在地を体現する学会であったと感じました。また喜ばしいことに、本学会では科学大脊椎班の先生方が多数受賞されました。班長の平井先生を筆頭に、計5名の先生方が各学会で表彰され、他大学と比較しても抜きんでた成果であり、科学大のプレゼンスを強く印象づける結果となりました。若手の立場としても、このような受賞ラッシュは大きな刺激であり、「次も挑戦したい」という意欲につながりました。今回は惜しくもノミネートのみに終わった上杉先生が、来年の雪辱を力強く誓われていた姿が印象的でした。
以下に成果を挙げられた先生方をご紹介いたします。
- 平井高志先生 第12回日本脊椎前方側方進入手術学会 最優秀演題賞
「頚椎前方除圧固定術は重度脊髄症患者をどの程度機能回復するか? 1000例を超える多施設共同研究」 - 坂井顕一郎先生 第12回日本脊椎前方側方進入手術学会 ミニオーラルプレゼンテーション賞
「1椎間頚椎人工椎間板置換術と前方除圧固定術の5年成績比較」 - 江川聡先生 第6回BioSpine Japan研究会 最優秀演題賞
「ポリリン酸カルシウムからなる新規生体材料はマウス脊椎後方固定モデルにおいて自家骨と同等の骨形成・骨癒合を実現する」 - 高橋拓也先生 第34回日本脊椎インストゥルメンテーション学会 40歳未満ケースレポートアワード
「AR支援下頚椎前方キーホール手術による複数回前後方術後症例への取り組み:困難症例への新たなアプローチ」 - 元吉貴之 第15回日本成人脊柱変形学会 優秀演題賞
「高齢農業従事者における農作業が脊椎アライメントと生活の質に与える影響:前向きコホート研究」
最後になりますが、今回の学会参加に際し温かいご指導とご支援をくださった諸先生方、日々の診療を支えてくださる同僚およびスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。本学会で得た知見と刺激を今後の診へ還元し、微力ながら脊椎医療の発展に寄与できるよう努めてまいります。引き続きご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
