第52回 日本股関節学会学術集会 参加報告

52回日本股関節学会学術集会 参加報告

日産厚生会 玉川病院 濱田 浩輝

 このたび、20251024日から25日にかけて山口県下関市で開催された「第52回日本股関節学会学術集会」に参加いたしましたのでご報告いたします。本学会は山口大学整形外科学の坂井孝司先生が会長を務められ、会場は海峡メッセ下関・下関市生涯学習プラザで行われました。今回のテーマは「尋思推究」で、個々の症例の病態や治療について深く考え、多くの症例や事例を通して、その妥当性を検証することが重要だという意味が込められておりました。

学会全日程を通じて多くの時間帯で関連病院の先生を含めた科学大学の先生が登壇されており、同門の先生方が第一線で活躍されている姿を目の当たりにしました。

当院からも多くの演題が採択されました。
佐藤敦子先生は「Mako robotic-arm 使用THAの短期臨床成績:当科での1003関節の検討」を発表されました。2019年に、本邦にMakoシステムが導入されて以来、当院でも早期から採用し、Mako使用THAを多くの症例で行なってきました。今回、短期臨床成績が良好であることを報告されました。

さらに、松原正明先生はLegendセミナー 次世代へのメッセージのセッションにおいて、「セメントレスTHAの過去、現在、そして近未来」という演題で御登壇され、御講演を拝聴させていただきました。長年にわたるセメントレスTHAの経験と治療成績について、また、今後の展望に関して発表しされました。会場には聴講者が多くみられ、大変注目を集めておりました。

私自身は「当院における骨盤骨折後THAの臨床成績」という演題で発表させていただきました。他施設の先生方からご質問・ご助言をいただき、経験や工夫を直接伺うことができ、大変有意義な機会となりました。

また、大学からは、高田亮平先生の「人工股関節からのための非侵襲ピンレスナビゲーションシステムの現状とこれから」の講演がありました。ARを用いたOrtho Pantherの開発の経緯、試行錯誤されたことや今後の展望に関して聴講させていただきました。質疑応答では今後の発展・展望、開発の方向性に関して活発な議論がなされておりました。

今回の学会を通じて、Makoシステムに代表されるロボット支援THA・ナビゲーションシステムの発表が多くみられた印象を受けました。2日間の学会参加を通して非常にたくさんの刺激をいただきました。今回得た学びを今後の診療に活かせるよう励んで参ります。

最後になりますが、発表に際しご指導いただきました木村晶理先生を始めとする諸先生方、日頃より支えてくださっている医局・病院スタッフの皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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