第2回 日本膝関節学会 参加報告

第2回日本膝関節学会参加報告

大学 長谷川 翔一

この度は、126日、7日に開催されました第2回日本膝関節学会に参加させていただきました。本学会は、1975年発足の日本膝関節研究会を前身とし、幾多の変遷を経て2023年に発足した歴史ある学会です。

 

2回となる本学会は、眞島教授(日本医科大学)の主催により、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催されました。テーマは「Leap Forward」で、膝関節治療における新たな知見と革新的なアイデアの共有、ひいては世界への発信を目指すものでした。 近年膝関節分野で注目を集めるlateral extra-articular procedureLEAP)に関する発表も多数を占めており、テーマ名との偶然の一致なのか、意図的なものかは定かではありませんが、学会全体のテーマと見事に合致していました。また、英語講演では発表スライドに自動同時翻訳が導入され、精度は完璧ではありませんでしたが、学会の革新的な姿勢が垣間見えました。

 

本学整形外科グループからは、ローテーター8名を含む30名が参加し、30題以上の演題発表が行われました。本学膝関節グループの研究活動の活発さと、学会における高いプレゼンスを改めて認識する機会となりました。

膝関節フォーラム開会のご挨拶をされる古賀教授

 

古賀教授による膝関節フォーラムの開会のご挨拶を皮切りに、著名な先生方による最新の知見に基づいた講演が数多く行われました。当科からは中川先生が「後十字靭帯単独損傷の手術適応」について発表され、活発な質疑応答が展開されました。さらに、「How to treat patients at high risk of ACL graft failure」のシンポジウムでは、MAKS studyに基づいたLEAPの適応と有用性を示されました。「Treatment strategy of meniscus extrusion」のシンポジウムでは、古賀教授の座長の下、大関先生が当科のMMPRTcentralizationの治療コンセプトを、術中エコーを用いて検証した研究成果と合わせて発表されました。これらのシンポジウムは全て英語で行われましたが、本学の先生方は流暢な英語で発表を行い、国際的なコミュニケーション能力の高さを印象づけました。

      

 

  

関矢教授と宗田名誉教授は、講演と座長を務められる中で、長年にわたる経験と豊富な知見に基づく深い洞察を示し、日本の膝関節分野への多大なる貢献を改めて認識させました。一方、若手医師の積極的な姿勢も印象的で、特にローテーター8名による発表は、本学整形外科グループの高い教育レベルと、近年増加している入局者数の理由の一端を説明しているようでした。東京科学大学となり初めての日本膝関節学会でしたが、ベテランから若手まで、これまで以上に存在感を示し、本学整形外科グループの未来は明るいものだと確信しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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